技術情報ブログ
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Excelを卒業したのに、なぜまた困るのか?
2026/10/01
以前のブログでは、
ExcelやAccessの限界
属人化の問題
バージョンアップの落とし穴
についてご紹介しました。
現在、その状況はさらに変化しています。
しかし興味深いことに、
私たちが最近よく受ける相談は、
「Excelが限界なんです」
という相談ではありません。
むしろ、
「Excelから脱却したはずなのに、また困っているんです」
という相談です。
今回は、多くの企業が陥る「次の課題」についてお話ししたいと思います。
Excel管理から始まった業務改善
多くの企業では、
まずExcelで業務を始めます。
例えば、
顧客管理
案件管理
日報管理
在庫管理
などです。
これは決して間違いではありません。
会社が小さいうちは、
素早く始められることの方が重要だからです。
問題はその後です。
会社が成長すると、
管理項目が増え、
担当者が増え、
拠点が増えます。
すると、
「今のやり方が苦しい」
と感じ始めます。
そこで登場したローコード・ノーコード
近年、
kintoneやPower Appsなどのローコードツールが急速に普及しました。
これらの最大の魅力は、
“業務部門でもシステムを作れる”
ことです。
以前ならシステム会社に依頼していたような内容も、
比較的短期間で実現できるようになりました。
実際、
私たちのお客様でも
Excel管理だった業務をkintoneへ移行し、
業務効率が改善した例は数多くあります。
しかし、新たな問題が発生している
ところが最近増えているのが、
次のような相談です。
kintoneのアプリが50個以上になっている
データの入力先がわからない
カスタマイズした人しか直せない
他のシステムと連携できていない
結局Excelへ出力して管理している
実はこれ、
10年前にAccessやExcelベースの業務システムで起きていた問題と非常によく似ています。
作った当初は便利でも、利用範囲が広がるにつれて運用が複雑化し、特定の担当者しか全体を把握できなくなるのです。
ツールは変わりましたが、根本的な問題は同じなのです。
「手軽に作れる」は「簡単に維持できる」ではない
ローコードツールの大きなメリットは、
導入スピードです。
しかし、
作ることと維持することは別問題です。
例えば、
最初は営業管理だけだったものが、
見積管理
契約管理
顧客管理
売上管理
へと広がります。
さらに、
会計システム
生産管理システム
販売管理システム
との連携が必要になります。
すると、
当初の「簡単な業務アプリ」が、
いつの間にか会社全体を支える重要システムになっていることがあります。
実は一番困るのは「システムが増え過ぎること」
現在、
本当に多い課題は
システム不足ではありません。
むしろ、
システムの過剰導入です。
例えば、
営業部はkintone。
製造部は別システム。
経理は会計ソフト。
現場はExcel。
勤怠はクラウドサービス。
こうなると、
同じ会社なのに、
情報があちこちに分散します。
すると、
お客様の情報を変更するだけでも、
複数のシステムを更新しなければなりません。
実際には、
システム化によって効率化するはずが、
システム間を人がつなぐ仕事が増えてしまうのです。
業務の見直しが必要になる瞬間
私たちはシステム開発会社ですが、
何でもフルスクラッチ開発を勧めるつもりはありません。
実際、
kintoneで十分な業務もたくさんあります。
しかし、
次のような状況になったときは注意が必要です。
システム間の手入力が増えている
同じデータを複数回入力している
独自ルールが多い
社内でしか通用しない運用で成り立っている
こうした場合は、
個別のツール改善ではなく、
業務全体を見直す時期かもしれません。
大切なのはツール選びではない
最近、
「kintoneを導入したい」
「Power Appsを使いたい」
という相談をいただくことがあります。
しかし私たちはまず、
ツールの話よりも業務の話をお聞きします。
なぜなら、
本当に解決すべき課題は、
Excelでも、
Accessでも、
kintoneでもないことが多いからです。
問題は、
データがどこにあるかわからない
同じ作業を繰り返している
知っている人しか運用できない
という業務プロセスにあります。
まとめ
「どのツールを使うか」
よりも、
「会社全体の情報をどうつなげるか」
が重要な時代になっています。
Excelにも役割があります。
kintoneにも役割があります。
既存システムにも役割があります。
大切なのは、それぞれを置き換えることではなく、適切に組み合わせることです。
私たちがお客様のご相談をお受けする際も、いきなりシステム開発の話をすることはほとんどありません。まずは業務の流れを整理し、「どこに本当のムダやボトルネックがあるのか」を一緒に見つけるところからスタートします。
ツールの流行は数年で変わります。しかし、業務の本質を見極めることは、10年後でも価値のある投資になります。
「Excelから脱却したものの、業務が複雑になってきた」
「システムが増えすぎて全体像が見えなくなっている」
そんな課題を感じている場合は、一度業務全体の流れを整理してみることをおすすめします。
ハイテックスでは、ツールの選定や開発ありきではなく、業務プロセスの整理からご支援しています。
お気軽にご相談ください。











